クリキが語る!

「会社はテーマパークだ」

日本システムデザインの社長、栗城仁が語る「生き方・働き方」

第5回「我々の最終的なお客様は『国民の皆様』」

誰にも気づかれずにスタートして、誰にも気づかれずに終えること。

 

日本システムデザインの主なお客様は、富士通グループの官公庁を担当している方々です。当然、その先には色々なお客様がおられます。

富士通グループとの最初のご縁は、30年くらい前のことになりますね。私は当初システムをやらせていただき、やがて一緒にやっている方々と色々な話をしながら、技術の開発などの提案も行い、様々なことを蓄積してきました。現在の業務内容になってからは、13〜14年くらいです。

官公庁の仕事のポイントは、入社案内にも書いてあるのですが、「誰にも気づかれずにスタートをして、誰にも気づかれずに終えること」。

官公庁でシステムを切り替えるということは、継続している流れを完全に中断して、新たなシステムに差し替えるのではなく、流れを維持しながら改善・改良したシステムに切り替えていくことが多いのです。

公平なサービスを常に提供するというのが国の大前提ですから、そのシステムを使う国民に「あっ、なんかおかしい」とか、「何でこれこんな風になったの?」と、切り替えたシステムに違和感を抱かせたり、混乱をきたすようなことになってはいけません。

システムを切れ目なく提供しつつ、流れるように運用しながら、切り替えたと気づかれることなく、より使い勝手の良いシステムに移行していく。これが「誰にも気づかれずにスタートをして、誰にも気づかれずに終えること」の意味です。

我々の最終的なお客様は、国民の皆様と言えるかもしれませんね。

官公庁が動かす世の中のシステム、これは国民に直結しているわけですから、その重要性はものすごくデカいことで、なんといっても高い品質が問われるシステムです。

金融関係、例えば銀行も非常に高度なシステムが求められますが、銀行はシステム障害が起こっても窓口で対応できることも多い。でも我々がやっている官公庁のシステムが止まったら、国民に非常に不利益を生ずる問題が起きてしまいます。

ですから、官公庁のシステムに携わっているということは、国民に対して重い責任を担っていると私は思っています。